ヨットをやってるとモテますか?

ヨットというと、おしゃれでお金持ちっぽくてチャラいイメージがありますが、やっぱり合コンなんかでは有利になったりするんですか? ヨットやってるなんて言ったらモテますか?

モテるかモテないかは個人の資質です。


 ヨット部に入部してくる男子部員の大半が抱きがちな誤った幻想であると申し上げておきましょう。確かに、ヨットは一般的にオシャレでリッチなイメージがあります(チャラいかどうかはさておき)。あなたがヨットをやっていると聞いて、いいイメージを持ってくれた女の子がいたとしたら、それはあなたがリッチでオシャレだとイメージ(勘違い?)したということです。で、当のあなたがイメージどおりかそれ以上オシャレでリッチならまったく問題はありませんが、そうでなかった場合、悲劇が起こります。さらに、ヨットと聞いて一般的な日本人がイメージするのは、写真下のような豪華なセーリング・クルーザーであって、2人乗りの競技用ヨットを思い浮かべる人は少数です。その肥大したイメージに、あなたは応えられますか?
 例えば、一般的に慶應ボーイはモテるということになっていますが、それもヨットの場合と同様、リッチでオシャレなイメージがあるからです。あなたが女性で、慶應ボーイの合コンと聞いて勇んで参加してみたら、全員がアキバ系ファッションの貧乏なヲタクだったことを想像してみてください。まだしも、明治で貧乏なヲタクの方が傷は浅いと言えるでしょう。さらに一歩進んで、明治なのにリッチでなおかつオシャレだったら、お得感が満載だと思いませんか? 自分が帰属する集団が一般的にいいイメージを持っているということは、両刃の剣なのです。
 ちょっと話が横道にそれてしまいましたが、帰属集団の持つイメージを利用してモテようなどという姑息な考えは、悲劇の始まりだということです。言うまでもないことですが、モテるかモテないかは個人の資質でしかないのです。

観せられないヨットレース。


 スポーツに打ち込んでいる姿を見せることで異性の気を引くというのは、スポーツマンに与えられた特権といえます。真剣に競技に打ち込んでいる姿というのは、それなりに美しいもので、人の心をとらえるだけの凄味というものがあります。しかも、明治の体育会ともなれば、その競技レベルは高く、ヴィジュアル的にも十分にアピールするものと言えるでしょう。
 しかし、残念ながらセーリング競技の会場は海の上です。同じマリンスポーツでも波打ち際で行うサーフィンなら、浜辺からでも十分にその勇姿を見ることができますが、ヨットレースが行われるのは陸から数kmも離れた沖合いで、ヨットの大きなセール(帆)が米粒ほどにしか見えません。
「今度のレース、応援しに来てくれよ」と同じゼミのガールフレンドを誘ったところで、見てもらえるのはせいぜいハーバーからの出航シーンくらい。左の写真のように、実際は迫力満点のフォトジェニックな競技であるだけに、まったくもって残念で残酷な仕打ちなのです。
 でも、誰が見てくれるわけでもない沖合いで、そこそこハードでそこそこカッコイイ競技に打ち込むという状況は、この上なく美しいものだと思いませんか?(誰も見てくれませんけど) 何万人もの観客が入るスタジアムで日頃の鍛錬の成果を披露できるラグビー部や野球部を、ヨット部員はちょっと羨ましく思いつつ、今日も誰も見ていない沖合いで潮まみれになっているのです。そんなストイックさが、きっと魅力的な人間を作り上げてくれるはずです。そう信じて、ヨット部で男(女)を磨いてみませんか?